天津でのオミクロン株市中感染と北京オリンピック

 

※天津は北京と目と鼻の先。
 
北京オリンピックを来月に控えた中、北京と至近距離の都市である天津でオミクロン株の市中感染が確認された。感染ルートが不明、との事でこれが北京に飛び火すれば北京オリンピックの開催に暗雲が漂う事になる。
 

 

 

 
※悲劇はこれから起こる。
 
事態を受けて天津市民1400万人全員のPCR検査を実施すると言うが、オリンピックに間に合わせる為には単純計算で1日70万件近い検査が要求される。仮にそれが可能な体制があるとしても未実施者が陽性に気付かず北京に行って市中感染させてしまえばそこまで。「オリンピック真っ只中に北京で感染爆発」なんて笑い事にもならない事態もあり得る。
 
これを防ぐべく「北京と天津の往来を遮断する 」なんて無茶苦茶な手段に出る事もあり得るが、天津で初めてオミクロン株が検出されたのは約1ヶ月前の入国検疫だった。今回の市中感染の感染ルートは不明だが、この「最初の一件」が関連しているなら無症状の感染者が天津には既にそれなり以上に居て、それらの人が北京へ行った可能性、また北京から来た人に感染させた可能性は否定出来ない。それどころか北京と天津の往来を遮断しても既にそうなっていれば手遅れだし、天津から別の都市へ行ってウイルスをバラ撒き、そこで感染した人が北京に来たが故に北京にオミクロン株、なんて事態も想定出来る。北京と天津の往来を遮断しても、天津をロックダウンしても可能性は消えない。
 
※最後はそうなる。
 
北京の安全を証明するには全ての北京市民にPCR検査をしてオリンピック前に「オミクロン株感染者がいない」事を証明するよりないが、北京市の人口は約2200万人弱。これを仮に2週間でやるなら単純計算で1日157万件以上の検査能力が要求される。現実的だろうか?仮にそれだけの検査を可能にする体制があったとしても検査はその時点での陰性は証明出来ても「その後の陰性」までは保証しない。東京オリンピックでも入国時の検査はパスでも「後で発症」なんて例もあった。北京でそれが起きない保証はない。また如何に報道陣の人数を制限しても「100%の安全」は保証出来ない。
 
最後の手段は「隠蔽する」事だ。オリンピック開催を最優先にして仮にオミクロン株が出ても報道規制をかけて隠蔽する。そうでもしなければ習近平の面子は保てないだろうが果たして奴一人の為にそこまでする価値があるのだろうか?
 
IOCもダンマリだが、直前の中止が混乱するからと言って開催を強行してコロナ禍が拡大するのでは元も子もない。開催目前でどうするのか?結果次第では支那は大変な事になりかねないが、このパンデミックの責任はコイツ等にあるのだからキチンと責任は取って貰いたいものだ。経緯にも注目が必要だと言えるだろう。