カオス極まるアメリカ大統領選挙

※この発言の真偽は如何に?
 
混迷を深める一方のアメリカ大統領選挙、メディアがトランプ大統領の発言を「途中で打ち切る」と言う事態まで発生した。トランプ大統領の発言を巡って様々な情報が飛び交い、それぞれの真偽の確認が困難なカオスな状況ではあるが、結果的にそれらが
 
 
に向けて作用している様な気がしてならない事だけは確かであろう。
 
https://news.yahoo.co.jp/articles/1b8a9aa688329c083a82b39cfd8eb7a84a2c060c

 

 


現在発表されている開票結果だけを見れば明らかにバイデン有利の状況で、バイデン勝利は時間の問題、とも言える状況だが、トランプ大統領はバイデン陣営に「不正があった」と主張し、
 
※何処までその「証拠」掴んでいるのか?
 
法的手段で対抗する構えを見せた。真偽は兎も角として、ネットなどでも「バイデン陣営の不正」としてギネスブックを明らかに上回る高齢者の投票、だとか既に故人となっている人物が投票、だとか郵便投票の消印を遡って押す様な指示が出ていた、だとか投票数が有権者数を上回っている、だとかトランプ大統領へ投票された投票用紙が廃棄されたり、隠滅されたとか、投票の捏造、改竄があった等、様々な情報が飛び交っている。その内幾つかは「フェイク」とされているものもあるが、それぞれの事象の真偽の確認は困難であり、一々検証する事も困難な状況になっている。
 
真実がどうであれ、そもそもこの様な情報飛び交う事それ自体が「全うな民主主義下での選挙」と言う観点からして問題であり、その意味では「公正性の検証」は不正の有無や勝者がどちらであるかを問わずなされるべきであろう。最大最強の民主主義国家であるアメリカの、それもトップを決める大統領選挙での事なのだから尚更である。
 
これら取り沙汰されている「不正疑惑」が悉く結果としてバイデンを利する結果となっている事も疑いを深める要因となっている。日本でも選挙の際に集計ミスや「単なるミス」とは思えない様な事態が発生している事はあるにはあるが、それでもそれが選挙結果に直結する様な事態に繋がる事は稀である。それ故大きな問題とはならず、ミスや故意があったとしても不問同然にされる事が多いが、今回取り沙汰されているのは大統領選挙。そうはいかない事だけは明白であろう。
 
だが、ここで問題にしたいのは「不正の有無」や「取り沙汰されている事態の真偽」ではなく、それを訴えるトランプ大統領の主張の会見を途中で打ち切ったメディアの対応である。実際に不正等はなく、現状の事態は公正な開票の結果であり、トランプ大統領が嘘出鱈目を並べ立てて「敗北を認めようとしない」と言うのであれば、メディアは言うだけ言わせておいて後から「ファクトチェック」でそれを反証した方が有利になるが、それをせずに「中継を途中で打ち切る」と言う対応に出た。それは事の真偽とは無関係に「メディアとして一番やってはならない事」であり、そういう対応をした、と言う事実は
 
トランプ大統領の主張を知られてはメディアとして困る」
トランプ大統領の主張に対して疚しい事がある」
 
と受け取られても仕方がない。そうでなくてもメディア選挙前に出てきたバイデンやその息子に対する疑惑については沈黙を続けてきた。メディアが自分達にとって面白くない事や不利になる事を「報道しない」「見て見ぬふりをする」のは日米でも共通の模様だが、それ故に「報道しない自由」とメディアを皮肉る立場の人々からすれば
 
トランプ大統領の主張に真実性がある」
 
と言う印象を与える結果になった事だけは確かであろう。
 
トランプ大統領は「法廷闘争に持ち込む」事を明言しているが、そうなれば当然
 
「トランプ陣営がバイデン陣営の不正を何処まで立証出来るか」
 
が鍵になる。選挙前に最高裁の判事の任命で一悶着あったが、それはこの様な事態を見越しての「保険」だったとすればその時点でそれなりの証拠を把握していた、と言う意味なのだろう。トランプ陣営がバイデン陣営の不正を見越していた裏返し、とも受け取れる。また、不可解なのは同時に行われた議会選挙で、こちらは未確定ながら上院では民主党過半数は困難、下院でも民主党の多数は維持だが議席数は減少、と言われており、そうであれば例えバイデンの勝利確定してもバイデンの思い通りの政権運営は出だしから困難なものとなる。アメリカ議会上院は外交・安全保障や閣僚人事の承認等で大きな権限があり、ここで共和党過半数を維持するだけでバイデンが大統領になったとしても大きな足枷となり、政権運営に大きな支障となる。そういう仕組みを当のアメリカ人が全く知らない、とは思えず、政権交代となれば当然民主党に有利な議会選挙の結果になっても不思議はないが、そうはなってはいない。報道の通りなら議会選挙に関しては「共和党の勝利」と言っても過言ではない。これは日本で言えば知事議会のW選挙で知事選では野党候補に、議会選挙では与党候補に投票する様なものである。そんな選択を判っていてするだろうか?
 
仮にこの選挙で「トランプ落選」ありきでそこまで手が回らなかった、トランプ大統領さえ落選させられれば後はどうにでもなる、と言う発想でそこにだけ焦点を当てているのであれば一応の辻褄は合う。合理的な疑いだけは残る、と言えるだろう。
 
いずれにしてもそれを立証するのはトランプ陣営であり、これまでに「何処までその証拠を把握しているか」が今後の焦点となる。事態の推移を見守るよりないが、メディアの対応からして疑わしく、疑念を抱かせる結果となった事だけは確かであろう。また、同時に最終的な結果に関わらず
 
「史上最悪の大統領選挙」
「どちらが勝っても後味が悪い」
 
と言う事だけは確かである。こういう事態にならない様にする事も政治の責任だが、アメリカの政治体制はその責任を果たす事はなかった。それは共和党民主党双方の責任である。トランプ大統領の評価以前にそういう事態を招いた責任を取らなければどちらも国民からの信頼を失う結果になる。バイデン陣営も「不正はない」と言うのであればトランプ大統領の主張に正面から対応する事がその責任を果たす一歩となる事だけは確かである。真実が明らかになり、公正に選出された大統領就任する事を望む。