支那ロケット残骸の結末

※少しズレていれば大被害だった。
 
世界が固唾を飲んでその結末に注目した支那のロケット落下。結果的には
 
アラビア半島上空で大気圏突入→モルディブ西部のインド洋に落下」
 
と言う結末だった模様だ。冒頭の画像の通りなら仮に後コンマ数秒突入が遅ければモルディブの島に被害が出た可能性があった訳で、結果的に「海に落ちたから問題ない」と言う訳にはいかない。NASAはこの一件で支那を批判する声明を出したが、当然の事であろう。
 

 

 

 
この件でアメリカの落下予想がコロコロ変わるのを不思議に思っていた方もいるだろう。制御して落下させる場合なら兎も角、今回の様に「制御」と言う言葉とは縁がない自然落下近いケースでは大まかな予想は出来ても不確定要素が多すぎて正確な予想は直前まで出来ないのだ。だからそれは仕方のない事である。

※中東オマーンで撮影されたロケット。白い筋を引いた物体がそれ。
 
実際地球には小天体や役目を終えた人工衛星など毎日の様に地球に落下している。我々がそれに気付かないのはその殆どが大気圏突入時に燃え尽きてしまうからである。流れ星の正体も宇宙空間に漂っていた小石の様な天体が地球に落下した際に燃え尽きる様子そのものである。小石程度の物体であっても流れ星として観測出来、もっと大きな物体であれば「火球」として報道される事もあるが、それでも大概は地上に到達する前に燃え尽きる。そうならなければ「隕石が落ちてきた」として騒ぎになる訳なのだ。
 
さて、人工衛星も寿命を迎えれば地球に落下させて燃え尽きる事で始末するが、それが今回の様に問題にならないのはそれらの人工衛星はせいぜい数トンクラスの大きさで、落とす場合も地上に被害が出ない様に制御した状態を保ったまま落とす。そういう所まで想定して最初から設計されている、と言うのが通常の感覚なのである。
 
今回支那のロケット残骸落下が問題になったのは「支那だから」と言った差別的な事ではなく、このロケット残骸が落下時点で約20トンと大気圏突入で燃え尽きる事で始末する人工衛星と比べて文字通りの「桁違い」に巨大だった事、そして「役目を終えた制御可能な人工衛星」ではなく
 
「宇宙空間で仕事をする為の人工衛星を宇宙へと運ぶロケット」
 
でしかなかった事がその理由である。
 
通常の打ち上げは多段式で徐々にロケットを切り離して行く事で全体の質量を減らして効率を上げていく。勿論大出力のブースターがあって、燃料を大量に詰め込めば支那の様に一段式でも宇宙に到達する事は出来るが、その場合、否応なしにロケットは巨大化する。そして宇宙空間に到達して燃料を使い切った後のロケット残骸が「制御可能かどうか」など考えるまでもない。問題の核心はここにあるのだ。
 
大気圏突入前後で中東付近でこのロケット残骸と思われる物体が運動している様子を撮影した動画はネットでも大量に出回っているが、20トン近い物体が大気圏突入で燃え尽きたのであれば間違いなく昼間でも肉眼で観測可能なレベルの大火球として観測されただろう。だが、その様子を撮影したと思われる動画もなければこのロケット残骸が原因と思われる大火球が発生した事を取り上げた報道も見かけない。つまりこのロケット残骸は支那の言う様に大気圏突入で「燃え尽きた」のではなく、「バラバラに破壊された」程度で落ちてきた事が予想出来る。これが正しければ支那の予想は見事に外れた訳だ。落下の瞬間は誰も見ていないだけに断定は出来ないが、最悪「原型を保った」に近い形で落ちてきた可能性すらあり得る。何処までも迷惑な奴等である事だけは確かだ。
 
更に計画では同様のロケットを後数回打ち上げるのだと言うから世界はその度にこの様な不安を抱かなくてはならない。今回は海に落ちたが、前回はコイツ等、地上に被害をもたらした。その時、人的被害がなかったのは不幸中の幸いだったが、次回以降同じ条件で打ち上げたロケット残骸が今回同様に振る舞ってくれる保証など何処にもない。これが「無責任」でなければ何だと言うのだろうか?
 
また、「海に落ちたから問題ない」と言う訳でもなく、今回落ちたモルディブ周辺には珊瑚礁が多いと言う。珊瑚に被害はなかったのかはこれからの調査となるだろうが、立派な環境破壊を引き起こした可能性はあるのだ。そう言えば環境問題で世界的に知名度を上げた何処ぞの国の小娘が居たが、そいつがこの件で支那を批判する言動があったとは聞かない。環境問題はCO2だけではないのだが、一体どういう事なのだろうか?尤も支那のCO2排出量は世界でもトップクラスなのだが、例の小娘がこの件で習近平を非難した、と言う話も聞かない。随分と偽善的な環境運動もあったものだ。
 
何をやった所で支那活動が世界に害を及ぼす事は明白である。コイツ等の存在そのものが人類どころか地球全体にとっても「癌」なのである。コイツ等に好き勝手させる事が環境問題の最大の「問題点」である事は間違いない。支那の活動を抑制する国際法を早急に制定し、支那がそれに違反した場合強力な制裁を課せる様にしておかなくてはならないだろう。事態はそれだけ逼迫している。