菅首相が二階を交代させる?

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※中々の策士ぶり。

総選挙が近付いており、その日程が取り沙汰されているが、自民党にとっては間の悪い事に総裁選と時期が重なってしまっている。その総裁選は事実上「菅首相岸田文雄の一騎討ち」とも言われているが、ここに来て菅首相は「総選挙前に」自民党役員を刷新する検討に入ったと言う。そこには焦点となる幹事長二階の交代も含まれていると言う。菅首相も中々の奇策を打ち出すものだ。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/13539a16f9bfdd74ac2c3949891cf1aaa8b7c3b9

岸田文雄は「党役員は1期1年、連続3期まで」と改革案を掲げて総裁選出馬表明したが、明らかに二階外しを狙ったものであり、だからこそ二階自身が不快感を表明した。

だが、菅首相が先手を打って二階を幹事長から外してしまえば岸田案は大義名分を失うも同然の結果となり、対抗馬の目玉公約は戦わずして潰されたに等しい。また、こうすれば

「総裁は菅さんで良くても幹事長の二階がイヤ」

と言う理由で岸田文雄に票が流れる事も阻止出来る。そして菅首相自身「誰も物言えぬ」存在と化している二階の交代人事を断行出来れば株も上がる事は期待出来る。そして二階を嫌う国民の声にも応える事になり、一石二鳥どころの騒ぎではない。菅首相にとってはこれ以上の妙手はないのではないか?

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※ただでは起きない筈。

一方の二階も「ただ切られる」だけの奴ではあるまい。自分の息のかかった子分を何らかの役職にする密約でもしてそいつを自分の操り人形にでもすれば裏で影響力は保持出来る。そして批判の矢面に立つ必要もない。ましてや次の総選挙、自民党は苦戦どころか単独過半数割れと言う予測まである。そんな大惨敗を喫して詰め腹切らされるよりここで退いておく方が二階からすれば自分の名誉を保てる。もっともその場合、総裁や幹事長は大変な事にはなる。幹事長のやり手はいるのだろうか?

政治とは汚いが「そういうもの」と割り切るよりない。しかも自民党に限った事ではないだろう。これこそ「誰がやっても同じ」である。

もっとも菅首相も総裁選は乗り切れても総選挙を乗り切れる保証は何処にもない。目の前の事を一つづつやっていかなければならない程追い込まれているのだろうか?だがそれは本人だけでなく、周りのサポートが機能していない可能性もある。「お友達人事」では批判のネタになるだけだが、総裁選に勝てるなら自分のサポートをキチンとしてくれる人を選ぶよりない。菅首相の苦難はこれからである。