富士山噴火はいつ起きても不思議はない?

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※今年の富士山での初日の出。

日本を代表する山である富士山。その美しい姿とは裏腹に富士山は「れっきとした活火山」であり、

「いつ噴火してもおかしくない」

状態なのだと言う。また、南海トラフ地震と連動する可能性まで取り沙汰されており、そうなれば日本に未曾有の被害をもたらす事は確実だ。新年を機にその備えは怠らず、我々一人一人が認識しなくてはならない。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/a6c056515c4c6f411934baa4d15d4b261183aeb1

富士山が最後に噴火したのは1707年の「宝永噴火」である。そしてこれが記録に残っている中では最大級の富士山の噴火である。その凄まじさは下記の画像の如く中腹に新たな火口を形成し、現在も「宝永火口」として生々しい姿を我々に見せている。

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※宝永噴火を描いた当時の絵。

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※画像中央付近にあるのが宝永火口。右が宝永山。

特に甚大な被害を受けたのは小田原藩で、「自力復興は不可能」と判断して領地の半分を幕府に差し出して助力を求める事態に追い込まれ、20年経っても復興出来なかった地域があった程だったと言う。しかも小田原藩内の米の収穫量が噴火前の水準に回復するのに90年近くかかったと言うのだから、江戸時代の技術、と言うハンデを考慮してもそれが如何に甚大な被害だったのかは容易に想像出来るだろう。

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※富士山は南海トラフの延長線上にあるとも言える。

記録によると宝永噴火の7週間前に「宝永地震」と言う南海トラフ地震が発生している。東日本大震災と同レベルだったと言う推定もされるこの地震だが、その翌日には富士宮付近を震源とする地震が発生、そして富士山の噴火に繋がった、と言う。宝永地震が富士山の噴火を誘発した様にしか思えない。事実、宝永噴火以外でも富士山の噴火と大地震に「密接な関係」が疑われるケースは多く、そもそも富士山が

南海トラフの延長線上」
「プレートの境界線付近に位置する」

事から考えても日本付近の大地震が富士山の噴火を誘発する可能性は高いと考えざるを得ない。実際東日本大震災直後(4日後)には富士宮市震度6強地震が発生し、火山学者の多くが「富士山噴火」を覚悟したと言う。幸い噴火はしなかったが。また南海トラフ震源とする大地震は今後数十年以内に起きる、と言うのが殆どの識者による共通の見解だ。人間から見れば数十年は長い歳月だが、地球からすれば一瞬に等しく、その意味では

「富士山の噴火は目前」

とも言える。

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※宝永噴火と同レベルで想定される被害の一端。

勿論政府や周辺自治体も無為無策ではなく、ハザードマップなどで周知を呼び掛けている。我々が知っている最大級の噴火である宝永噴火をベースに考えるのは間違いではないが、「それ以上」の未曾有の規模になる可能性だってあり得る事は留意しておかなくてはならない。また、この手の被害予測は「単発」前提であり、宝永噴火同様の経緯であればまず南海トラフ地震で大被害を受けた後、富士山噴火が「泣きっ面に蜂」の様に襲い掛かる事になる。

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※悲劇の序章でしかない可能性も…

つまり最悪のケースとして東日本大震災クラスの大地震南海トラフ震源として発生、震度7地震と30mクラスの津波で太平洋岸は大被害を受ける。その復興どころか被害状況の全容把握の前に

「富士山噴火」

と「追い打ち」される、なんて事もあるのだ。そんな事になれば政治がどう、とか言う問題ではなく、間違いなく東北以南の地域は麻痺状態となり、被害規模は予測が付かない。

…等と新年早々不安を煽る様な事を言うのは不謹慎だが、日本がそういう立地なのは否応なしに受け入れるしかない現実だ。また、地震の予知や発生を未然に防いだり、火山の噴火を回避する術など人類は持ち合わせてはいない。だからこそ日々の心構えと備えがモノを言うのである。