金正男暗殺の凶器はVXだった。

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※犯行に使われたのは「VX」だった。

マレーシアで暗殺された金正男、マレーシア警察の発表によると、

「遺体から猛毒の神経剤VXが検出された」

と、明らかにされた。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170224-00000033-jij-asia
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※疚しい事がないなら捜査されても問題ないだろ?

「VX」と言えば神経剤の中でも最も毒性が高いとされ、日本でもオウム事件で用いられた事がある。そんな危険な代物であるが故に化学兵器禁止条約」で開発、生産、所持、使用などが禁止されている。マレーシア警察が行方を追っている北朝鮮国籍の容疑者の一人は北朝鮮の外交官である事が判明している。それ故「金正男暗殺は北朝鮮の国家ぐるみ」と言う推理が有力視されているが、もしそうなら北朝鮮は「国際条約で生産、所持、使用が禁止されているVXを」「『殺人』目的で」「他国で使用」した、と言う事になる。と、なると「金正男殺人事件」だけでは済まない。VXの入手手段をはじめ、金正恩の関与の度合い、犯行の動機など、解明されるべき点は数多いが、現時点でも既に「テロ」と呼んでも差し支えないであろう。 
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※非礼、非常識にも程がある。

その上駐マレーシア大使姜哲は今月17日と20日の記者会見で、

「マレーシアが韓国など敵対勢力と結んで北朝鮮を窮地に追いやっている」

等と意味不明の妄言を吐いた。マレーシアのナジブ首相は

「(マレーシア当局は捜査に関連し)断固とした態度を維持する」

と反論している。

幾ら被害者が北朝鮮国籍とは言え、事件があったのはマレーシア領内であり、捜査はマレーシア警察が行うのは当然である。それにも関わらず

「マレーシア警察による金正男の死因の調査は信頼できない」

等と言うのは外交的非礼も甚だしい。マレーシア政府が激怒して「ならず者国家」呼ばわりしたり断交まで検討している、と言うのもこういう非礼、非常識を目の当たりにすれば寧ろ当然かも知れない。
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※コレで北朝鮮の本性を悟ったに違いない。

マレーシア警察の捜査で何処まで事件の背景や真相が明らかになるかは現時点では予測は困難であろう。北朝鮮が容疑者の身柄引き渡しや外交官への捜査に協力する可能性は「限りなく0」なだけに否応なく「大きな壁」にブチ当たるのは確実だが、北朝鮮による組織的犯行」と断定され、国際社会が厳しく糾弾すれば「あらぬ方向」に世界が動く危険性すら有り得るだろう。日本としても対岸の火事では済まない。そうなった場合、確実に言えるのは

憲法9条は日本の安全に何ら役に立たない」

と言うことであろう。
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※オウムの起こした事件を忘れてはならない。

また、こういう事件が仮に日本で起きたら…?と、考えて頂きたい。「日本でそんな事は起きない」なんて考えているスカタンオウム事件をどう見るのか?実際に殺人にVXを使った集団が日本にも存在していたのである。「被害者が金正男だから」とか「朝鮮人だからいいや」なんて考えるならそれは差別感情そのものだ。そういう考えこそ恥じるべきであろう。

いずれにしても同種の事件が日本で起きる可能性は有り得るし、「起きてから」では遅いのである。こういう事態を未然に防ぐ為にも「テロ等準備罪」は必要不可欠なのである。
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※「テロ等準備罪」が必要な訳だ。

金正男に対する評価は人それぞれだろう。だが、良し悪しや好き嫌いは別にして彼もまた一人の人間であり、小さく見ても非道な殺人事件の、大きく見ればテロの犠牲者となってしまった事に変わりはない。更なる彼の様な犠牲者を出さない様にする為にも、そして彼の死を無駄にしない為にも「日本は関係ない」ではなく「出来る事は着実に行う」必要があるのではないか?と思うのである。
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※個人的な好き嫌いはあっても彼が受けた被害を繰り返してはならないだろう。