文在寅の強行人事の理由
※それでも任命を強行するのは異様。
文在寅の「謎人事」が炸裂した。
法相候補に指名したものの、数々の疑惑が噴出している曺国(チョ・グク)。それでも文在寅は任命を強行、と言う異様な行動に出た。文在寅は「クリーンな政治」掲げて前任の朴槿恵の不正を糾弾する事で支持を得て、大統領になった。それにも関わらず身内からこの様な疑惑が出ている時点で「看板に偽りあり」と非難されても仕方ない状況なのだが、その意味さえ理解していないのだろうか?
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190910-00000003-cnippou-kr
※その「改革」が先か?自身に捜査が及ぶのが先か?
曺国を巡っては
・74億ウォンの投資約定を締結した私募ファンド(PEF)疑惑
・曺国の母親が理事長を務めている熊東学園の債権・債務疑惑、
・曺国の娘の不正入試疑惑
と言う疑惑が取り沙汰されている。この内、娘の不正入学疑惑については既に妻が「私文書偽造」容疑で起訴されている。韓国法務部は
「検察に対する人事および予算、監察権限を握っている」
そうだが、と、なると曺国が法相に就任して、指揮権を発動して自身の妻への起訴を取り下げさせたり、なんて事も不可能ではない。勿論現在自身に噴出している疑惑について「捜査を打ち切らせる」事もその気さえあれば朝飯前であろう。
そもそも文在寅の言う「検察改革」とは現在検察が独占している「捜査権」警察にも分散させるなどの方針が掲げられていると言う。元々韓国の検察強大な権限が与えられたのは朴正煕時代なのだと言う。つまり検察の多くが保守派であり、文在寅の様な左派とは反りが合わない。しかも文在寅はその朴正煕時代に学生運動に参加して逮捕された過去があると言う。それ故か文在寅は朴親子、そしてその支持基盤の保守派には決して容赦しない。現在の韓国の検察の制度も「朴正煕の遺産」とするなら文在寅にとっては「清算すべきもの」となる。と、なれば敢えて任命を強行した理由もそこにある、と言えるだろう。
※「疑わしきは罰せず」は政治家には通用しない。
また、曺国を敢えて任命し、捜査が本人に及ぶ前に改革を断行させられれば、その後で検察の捜査が曺国に及んだとしても
「改革に対する報復」
と言う名目で捜査している検事を粛清し、自分達に媚びへつらう検事だけを残す事で「疑惑の揉み消し」を謀る事も不可能ではなかろう。しかも曺国は「ポスト文在寅」最有力候補、とも言われている程だ。疑惑が「クロ」である場合、それを逃れる「ウルトラC」としてこの様な手段が考えられる。そうだとすれば文在寅は世論調査の結果などお構い無しで最初から「任命ありき」だったのではないか?とも思える。
※既に抗争は始まっている。
曺国の法相就任式に検事総長は「欠席した」のだと言う。それだけ反発している、と言う裏返しなのだろう。
「検察に対する青瓦台の事実上の宣戦布告」
と、受け止めている検事までいるという。
※恨みだけが検察に手を入れる理由ではないのではないか?
文在寅がここまでして「検察改革」に拘るのは「個人的な恨み」だけではあるまい。韓国大統領と言うのは例外なく裏で何か仕出かしていて後にそれが表面化する。それを「未然に防ぐ為」と言う狙いがあるとするなら文在寅も既に「何か仕出かしている」と言う意味にもなり得る。それ故に自身の後継者に「検察改革」をさせ、次期大統領にする事で自身の退任後の追及を逃れようとしているのであれば文在寅、相当な曲者である。裏を返せば検察こそ
「韓国の良心の『最後の砦』」
である。このまま文在寅に屈してしまうのか?それとも意地を見せるのか?韓国検察の正念場である。