某護憲派のインチキ

イメージ 1最高裁長官。
 5月3日は憲法記念日である。現在の日本国憲法が施行された日を記念するとの事だが、現在議論を呼んでいる憲法改正について筆者の愚見。
 そもそも現憲法は戦後GHQが草案を作成し、タテマエでは明治憲法の改正手続きに則って施行され現在に至っている。そして一度も改正されず現在に至っている。その現在、憲法改正がこれまでになく議論されており、その最大の争点は9条と96条にあるといっても過言ではないだろう。
 結論から言ってしまえば筆者は改憲賛成派である。とはいっても一部の改憲論者の主張する「現憲法破棄」とまでは言えない。しかし、この「現憲法破棄」は理屈では可能なのである。
 先述の通り現憲法がGHQによって作成されたのは既に明らかである。これは占領側が占領下で被占領側の法規を変更することを禁じた国際法違反となる。故に日本国憲法は無効であり、明治憲法の改正手続きによって改正するか、破棄して新たな憲法を作るかするべし、と言うのがその主張である。まさに正論だが筆者としては60年以上施行され、例え無効であっても既成事実化してしまったことは否めない。従って現憲法の改正手続きに則って行われるべきであろうと考える。
 まずは前文からであろう。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持」なんて真っ先に変えるべきだ!他国の公正と信義に安全保障を委ねるなどナンセンスにも程がある。これに反対するなら尖閣を侵略しつつある支那やミサイルで日本を狙う北朝鮮の何に公正と信義があってそれが日本の安全保障にどう役立つのか説明してからにして貰いたい。
 従ってこの前文と9条の改正はセットなのである。9条を改正し自衛権集団的自衛権も含む)を明記し、その手段としての軍事力の保持は明記するべきだ。その上で侵略戦争の禁止、国際貢献(PKOなど)への参加も明記するべきだ。
 また、改正要件を定めた96条の改正にも賛成だ。安易な改憲も確かに問題ではあるが、「必要なものを必要な時に必要に応じて変える」のは日々刻々と変化する国際情勢に対応する為にも無くてはならないものだし、そもそも改憲=悪と言わんばかりの主張にはウンザリだ。
 なぜ改憲=悪なのか?先の大戦の反省だというならそれは誤りであろう。そもそも敗戦から現在に至るまで我が国は戦争で周辺国に与えた被害よりも大きな貢献をしているとは言えないのだろうか?「改憲→9条改正・再軍備→右傾化→軍国主義化→侵略戦争開始」なんてロジックを耳にした事があるがこんなもの反日左翼連中の飛躍したOBロジックである。そうでないなら支那や韓国の主張を丸呑みしようというのに等しい。騙されてはいけない。
 ・・・とは言っても筆者はバリバリの右翼主義者、という訳ではないと自認している。そこで護憲派の某政党のHPを見て意見を参考にしようと思ったら・・・ビックリである。
この党は天皇制の存廃も主張して且つ現憲法は一字一句たりとも変えるのは反対と謳っている。天皇制の是非はここでは触れないが、天皇制を廃して且つ護憲って可能なのか?・・・不可能であろう。
仮に天皇制を廃するのは憲法1条の言う「国民の総意」によって可能である。何を以って「国民の総意」と言うのかは別にして少なくとも天皇制を現憲法下で廃するのは可能であるが・・・これを本当にやると大変なことになる。
 ・・・第6条の内閣総理大臣及び最高裁判所長官の任命、第7条の国事行為は天皇陛下のなさる事と明記してあるからだ。
 つまり現憲法を変えずに天皇制をなくすと総理大臣、最高裁判所長官の任命、また7条にある衆議院の解散、国会の召集は行う存在が無くなり、遂行不可能となる。つまり三権全てが機能不全となり、国家機能は止まる。本気でそんな事をする気なのか?まるで日本滅亡を狙ってるとしか思えない。護憲派と言えどもその主張する政策如何ではこのように改憲の必要性はあるのだ。騙されてはいけない。
 これらを法律の作成で回避しようとするならもっと愚かだ。98条によってそれらは無効であると断言できるし、仮にそれらの法律を作った国会議員は99条違反である。やはり騙されてはいけない。