「極言御免」VS菅直人 再び

イメージ 1
※一流の人は言う事も違う。

メジャーリーグシーズン最多安打、オールスターでの史上唯一のランニングホームランなど、打ち立てた金字塔は数知れないイチロー選手だが、インタビューでメディアについてこう語っていたと言う。

「メディアと選手というのは戦っています。お互いが緊張しなくてはいけないし、お互いが育て合う関係だと思います。ですから妥協はしたくないのです」

イチロー選手が語っているのは勿論野球選手とメディアとの関係について、である。だが、彼の言葉は政治家と記者との間にも言える事ではないだろうか?…そういう観点で見た場合、以下のやり取りは如何思われるだろうか?
イメージ 2
※器が小さい。

「現実問題として、与野党協議の最大の障害になっているのが総理の存在であり、後手後手にまわった震災対応でも、総理の存在自体が国民にとっての不安材料になっている。一体何のために、その地位にしがみついているのか、考えを聞かせてほしい」

「阿比留さんのものの考え方がそうだということと、私が客観的にそうだということは、必ずしも一致しないと思う」

「私とあなたのものの見方は、かなり違っているとしか申し上げようがない」

…このやり取りは東日本大震災から1ヶ月が経過した平成23年4月11日の首相会見の際のやり取りである。質問したのは産経新聞阿比留瑠比記者、受け答えしたのは当時首相だった菅直人である。不肖筆者もこのやり取りをラジオで聞いていたのだが、「ストレートに物凄い質問をする…」と言うのが率直な感想であった。阿比留記者の質問は少なくとも不肖筆者も思っていた事であるし、同様の思いの読者様も多いと思われる。

…この会見で菅直人は以後他の質問をするべく挙手した阿比留記者を無視したと言うから器の小ささを露呈しただけだが、このお二方、随分深い因縁があるようだ。

阿比留記者が舛添要一辞任表明に際して自らのコラム「阿比留瑠比の極言御免」で菅直人を引き合いに出して舛添を「菅直人よりまし」と書いたのが菅直人の勘に障ったのか、またもやブログで反論していた。…そしてそれも産経新聞が記事にしていた。
イメージ 3
※16日の「極言御免」

イメージ 4
※それに対する菅直人の反論。

イメージ 5
http://www.sankei.com/politics/news/160617/plt1606170017-n1.html

イメージ 8
ウィキペディアから引用。

菅直人の言う電力の固定価格買い取り制度には既に問題が多発している。それで「成果」と言えるのか?しかもそれは退陣と引き換えの成立ではなかったのか?それも後出しジャンケンでの。また、浜岡原発の停止要請は法的根拠のない限り無い「政治圧力」でしかない。そして阿比留氏を「原子力ムラの代弁者」としているが根拠は何処にもない。考えられるのは精々阿比留氏の所属する産経新聞が「原発再稼働賛成」の論調である事位だろう。それは自分の意見と正反対の論者に「レッテル貼り」をして貶めているに過ぎない。それが例え間違いでも首相を経験した人間のする事か?最早名誉毀損」と言っても過言ではないレベルにしか思えないのだが…
イメージ 6
※的確な国民の声、としか言い様がない。

また、当時2次補正として行われる予定だった東日本大震災からの復興策を盛り込む大型補正を「3次補正」に先送りさせた上、第177通常国会会期を50日間延長して2次補正と特例公債法案を成立させる、3次補正は「新内閣」が次期臨時国会で提出するとした民主、自民、公明の合意「退陣時機が明示される」と拒否したのは誰だったのか?それが「国政を混乱させた」のでなければ一体何だと言うのか?冗談も休み休みにして貰いたいものだ。

菅直人も事実を謙虚に見て自身の政権末期の3ヶ月にどれだけの事があったのかよく思い出して欲しい。人の好き嫌いどころか主張が異なるからと言って相手にレッテルを貼って貶めようとするのなら政治家の名に値しない。
イメージ 7
※政治家の名に値しない。恥を知れ。