予想以上に厳しかった支那への判決
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…これはある意味では「予想外」の判決であったのかも知れない。
南シナ海問題でフィリピンが支那を訴えていた裁判、判決は
所謂「九段線」に法的根拠はなく、スプラトリー諸島の岩礁は「島ではなく」「低潮高地」又は「岩」で何れも領海もEEZも大陸棚の基点にもならない。フィリピンのEEZ内での支那による人工島造成やフィリピン漁船への妨害工作はフィリピンの主権侵害に該当する、また、支那の人工島造成が現地でのサンゴ礁に甚大な損害を与えていると認定…
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等と支那の主張は悉く退けられたと言っても良く、当初予想された判決よりも支那にとっては厳しい判決であると言えそうだ。…当然と言えば当然なのだが…
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…支那がこれに強く反発した事は言うまでもなく、外相の王毅は
「手続きは終始、法律の衣をかぶった政治的な茶番だった」
と、また判決直前に習近平もEUのトゥスク大統領に
「中国の南シナ海における領土主権と海洋権益は、いかなる状況下でも裁定の影響を受けない。裁定に基づくいかなる主張や行動も受け入れない」
と、妄言全開で、「法治国家」を自称しながら「法による支配」を拒否する姿勢を鮮明にした。
…とは言え、これは支那に対する「国際社会からの『NO』」である事に変わりはなく、それは支那自身の外交姿勢が招いた結果でもある。
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支那の主張が国際裁判の場で一切通用せず、この様な事態になった「事実」は習近平外交が根底から間違っていた事を意味する。本気でその主張が正しいと言うのであれば堂々と裁判を受けて立ち、法廷で主張すれば良かっただけの話だ。それが「法治国家」を自認する国家として採るべき行動であった事は論を待たない。それすら出来ずに蚊帳の外で「負け犬の遠吠え」に終始しているその惨めな姿は「法治国家」ではなく「単なる蛮国」に過ぎないと自ら証明しているだけだ。習近平とはその程度の器しか持っていない「小人」に過ぎない。国際社会としてはこのエゴイズムに手足が付いているに過ぎない野蛮国家に「法の支配」に従う意味を教えるか、「痛み」と言う形で判らせるか、と言う判断をしなくてはならないだろう。
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そもそも支那の主張する所謂「九段線」とやらは1930年に中華民国政府が発行した地図において南シナ海の島嶼の領有権が主張されたのが始まりで意外に歴史は浅い。続いて1947年に「支那の権威が及ぶ範囲の限界」として、南シナ海に11の区画線からなる「11段線」を引き、更に1953年には2つの線が削除され、現在の九段線の形になった、と言うのが経緯である。「『漢』の時代から南シナ海を支配してきた」なんて嘘出鱈目もいいところで、自国の歴史書に記載がある「だけ」の話でしかない。勿論そこには国際法上の根拠など皆無で支那の主張する「歴史的権利」とやらも常設仲裁裁判所は明確に否定した。
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それでも支那はこれまでの態度を変えないだろう。フィリピン以外の南シナ海で支那と同様の紛争事案を抱える国々がフィリピンに倣って提訴ラッシュ、となれば面白いのだが、支那が軍事的に暴走する可能性も排除できないであろう。この海域は日本へ向かう民間船にとっても重要な航路である。その意味ではこの海域の「平和と安全」は日本も他人事ではない筈だが、その意味を理解していない人間が未だに多いようである。自分達が直接「痛み」を受けないと理解出来ないのだろうか?
ただし判決は南シナ海の岩礁に関する主権の判断をしているわけではなく、係争の具体的解決に関しては、フィリピンと支那の2国間交渉に委ねられる、と言うのが判決のスタンスである。そこを支那が突破口にしない様、フィリピンに対する国際社会の援護は必須であろう。勿論そういう部分で日本が協力するのはおおいに結構な話ではないだろうか?いずれにしても国際社会が如何にこの判決を支那に遵守させるのか?最大の問題はこの点である。さて、どうするのか?
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