フェイクニュースとクーデター

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※大臣には力不足だったか。

稲田防衛相に新たに発覚した

南スーダンPKO日報隠蔽指示疑惑」

稲田防衛相本人は一貫して

「非公表や隠蔽を指示したり、了承したりしたことはない」

と主張している。これに対し

「非公表方針は稲田氏が了承していた」

という正反対の情報が発端となった共同通信の記事を後追いして相次いで報道されている。稲田防衛相が嘘を吐いているのか?それともこのネタが「フェイクニュース」かのどちらかだが、どっちにしても

「相当な問題」

を抱え込む事になりそうだ。

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※発端の共同通信記事。

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既にTwitterではその「時系列」を整理してくれた方がいる。それによれば上記の通りで、日報の有無の再調査も、この問題に関する「特別防衛監察」も、2月6日に「日報が公開された」のも全て稲田防衛相の指示によるものだ。これらの事実を前提にすれば

「2月6日に日報をの公開をしておきながら15日に『隠蔽を了承』」

していた事になる。一度公開して9日後に「隠蔽を指示・了承」したとしてもそれだけの時間があればマスコミやネット民にその内容は知れ渡り、「完全に『なかった事にする』」なんて真似は絶対に不可能だろう。そんなバカな真似は稲田防衛相どころか、民進党だってやらないレベルの話だろう。真偽で言うなら


説が少なくともネットでは「支配的な見方」の様だ。産経新聞

陸自で見つかった日報の電子データは2月15日、個人保管の資料であるなどの理由で非公表方針が決まった。しかし、それに先立つ6日の時点で同じデータが「統合幕僚監部で発見された」と公表され、7日に一部黒塗りで公開済みだった。》

としており、共同通信がコレを「意図的に無視した」か「見落とした」かだと言えそうだ。と、するなら稲田防衛相の「クビを飛ばす」とか、自分で「詰め腹を切らせる」と言った案件ではないだろう。
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自衛隊はそんな事しておる場合ではないだろう。

では「誰が、何の為」にそんな事をしたのか?と言う疑問が出てくるが、情報の「リーク元」はどうやら陸自、と言う説が支配的である。理由は簡単で

「近々発表される『特別防衛監察』の内容が『稲田防衛相に責任はなく、陸自に主として責任がある』」

と言った内容であるだけに、陸自が「全責任を負わされる」とでも感じたのか、「死なばもろとも」の精神で

「稲田防衛相を道連れにしようとした」

と、言うことか。実際「特別防衛監察」のには

「2月15日に陸幕長が事務次官に『陸自内部に日報の電子データが残っていた』事を報告した事実は記載されているが、稲田防衛相への報告は『記載がない』」

のだと言う。と、言うか防衛省の「特別防衛監察」で見つからなかった「事実」をマスコミが外部から掴む、と言うのも不自然な話である。コレを本当に陸自が仕掛けたのなら産経新聞が言う「政府関係者」が言った

「クーデター」

と変わりない。…武器を使っていないだけで。

コレに「防衛相に対する攻撃」と言う意味を認めるのであれば事の真偽以前に

文民統制への挑戦」

と言う恐ろしい副産物も付いて回る。勿論「文民統制」は憲法に規定があるのだから、当然「憲法への挑戦」と言う事にもなる。こうなると「日報の有無」より大きな問題になるのは確実だが、そこまで考えてやった事なのか?それとも陸自に入り込んでいるスパイの仕業なのか?結果的には稲田防衛相のクビの行方や事の真偽とは関係なく、

陸自に『大鉈』を振るう」

必要がある事を陸自が自ら証明したに等しい。支那北朝鮮の不穏な動きを目の前にしてコレでは

「利敵行為」

と変わりがない事は認識しておくべきである。
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※こうして稲田防衛相が狙われたのも事実。

…とは言え、

「稲田防衛相が『防衛大臣として適任か?』」

と、聞かれれば「NO」と言うよりない。稲田氏について言うなら

「『ポスト安倍』には現状では力不足」

と、断じる他ない。それでも「何とか大臣の仕事を乗り切れて」いたなら本人の努力次第で将来的には「その目」はあったかも知れないが、都議選での失言で自身で「その可能性」をも摘んでしまった。安倍首相も失望しているのではないだろうか?安倍首相の「人を見る目」に誤りがあったのか?それとも実力以上の「過度な期待をかけすぎて」潰してしまったのか?今度の内閣改造で稲田防衛相は交代確実だろうが、それでも再起を期すならここで一度「頭を冷やして」当面大人しくしておくべきだろう。その間に「安倍首相の爪の垢でも煎じて飲んだ方が良い」事は間違いない。ここをどう凌ぐのか?そしてこの経験をどう本人が受け止めるかに稲田防衛相の「政治家としての今後」はあるのだと言える。
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※ここは一度出直さなければなるまい。