憲法改正議論を避ける事は国会の責任放棄だ

イメージ 1
憲法改正について「考える」機会まで無駄には出来ない。

安倍首相は6日に行った記者会見

本年は憲法施行70年の節目の年。世界の情勢も人々の暮らしも大きく変わる中、時代にふさわしい憲法はどうあるべきか考えていかなければならない。私の発言はさらに国民的な議論を深めていくべきだと一石を投じたものです。」

憲法改正案は国会において発議されるものです。まずは党内でしっかりと議論を深めた上で、国会でも議論していただくことが大切だと考えます。党主導で進めてもらいたいと考えています。」

などと憲法改正について発言したが、他の政党は憲法改正について「考えたくない」のか「やりたくない」のか、否定的な発言が相次いだ。

イメージ 2
イメージ 3
公明党も「九条教」信者なのか?

公明党山口那津男は安倍首相の

「与党で(憲法改正)案を考えなければならない」

との発言について

憲法改正は国会が発議することを考えると、与党の枠組みはあまり意味がない。与党も野党もなく、議論を深めて合意を形成していく」

「成熟した国民の合意形成が確かめられて改正すべきだが、今はそういう状況にない」

と、批判的に述べた。

日本は多党制の国だ。憲法改正を本当に行うのにあたってまずは各政党毎に意見を集約し、また現在与党が連立政権である事を踏まえればその次は政権与党として意見を集約、そして野党の意見も集約して議論し、国会として改正案を発議する、と言うプロセスがあってもおかしくはない。通常の法律案だって自民党案に公明党の主張をある程度は取り入れて「落とし所」を模索して、政府案を決定して国会に提出、場合によっては野党の意見も取り入れて修正して成立させているのではないのか?与党も野党もなく、議論を深めて合意を形成していく」事は大事だが、「反対ありき」や「安倍首相が進めるから反対」なんて意見しか言えない愚劣な野党を議論に参加させるため、公明党は今まで何をしてきたと言えるのか?また、

成熟した国民の合意形成が確かめられて改正すべき」

とは言うが、山口那津男の言う「成熟した国民の合意形成」が何を指すのか不明だが、仮に「それ」があったとしても国会で具体的な改正案を出せない現状では「国会は国民の附託に応えられない」と言っているに等しい。「国会は国権の最高機関」の筈だが、その責に堪えられないのであれば公明党にも政治を行う資格はない事になるがそれで良いのだろうか?

そもそも国民全員の意見を集約し、まとめ上げる事は現実的ではない。ならばまず国会である程度「具体的な改正案」を集約し、それに対する国民の意見を取り入れて修正し、国会として発議すべきではないのか?山口那津男の発言は「順序が逆」と言える。
イメージ 4
※代表になれば「悪い民進党」を実践してくれるだろう。

一方で枝野幸男憲法9条1、2項を維持した上で自衛隊の存在を明記する首相の改憲について

「明確に反対だ」

と主張し、またこれが安倍政権による集団的自衛権の解釈変更を追認することになるという立場から

「綱領に照らして、わが党に賛成する余地はない。党内に異論はない」

とまで言っている。

安倍首相が安保法を制定したのは「日本の安全」が現状では危うい、と言う危機感があるからだ。そういう現実一つ認識できない分際で幾ら腐っているとは言え、公党の党首になろう、なんて無謀にも程があるが、それならそれで

憲法改正が何故『不要』なのか」

憲法9条で『どう日本の安全を担保出来るのか』」

を明確にすべきである。「反安倍」と「日本の安全をどう担保するか」は次元の違う問題なのだが、そういう理解さえあるとは思えない。
イメージ 5
※負け犬は引っ込んでろ。

また蓮舫

「首相は憲法のことで口を開けば言うことが毎回違う。首相に引きずられることなく民進党の議論をしていきたい」

と、安倍首相が秋の臨時国会への自民党改憲案の提示方針について「スケジュールありきではない」と軌道修正した事を批判したが、既に辞任を表明した立場で言っても何ら意味はない。安倍首相の発言は「憲法改正議論を加速させる」為であり、言い方は悪いが「改正反対どころか改正議論反対」の連中を揺さぶる狙いがあると言える。そう言う蓮舫も自身の「二重国籍問題」での釈明は「口を開けば言うことが毎回違っていた」が、それとは「似て非なる」ものだ。蓮舫には最後まで「自分と安倍首相との『格の違い』」が理解出来ていない様だ。

5月の世論調査ではあるが、産経とFNNの調査では

あなたは、憲法9条を維持したうえで、自衛隊の存在を憲法に明記することに賛成ですか、反対ですか」

と言う質問に「賛成」55.4%、「反対」36.0%だった。また読売の調査でも

「安倍首相は、憲法第9条について、戦争の放棄や戦力を持たないことなどを定めた今の条文は変えずに、自衛隊の存在を明記する条文を追加したい考えです。この考えに、賛成ですか、反対ですか」

と、言う質問に「賛成」53%、「反対」35%だった。現状ではこういう「国民の声」は一部の政治家のエゴで潰されるのである。それが「まともな民主主義」の在り方だと言えるか?政治家がこういう「国民の声」に応えなくてどうする?政治家個人の思想信条は尊重されるべきだが、それは政治において「最優先」ではない。憲法改正議論を避けようとする政治家にはそれが理解出来ていない様に思えてならないのである。そういう連中に政治を任せてはならない。
イメージ 6
憲法改正を望む国民は意外に多い事は忘れてはならない。