消費税増税、対策はどこまで?


※その判断は吉と出るか?凶と出るか?

安倍首相が

「来年10月からの消費税10%」

を決断した模様だ。

消費税を増税すると当然消費は落ち込み、景気に悪影響を与えるのは必至である。だが、それでもここでそれを敢えて行うのは自民党政権公約である

全世代型社会保障
「幼児教育無償化」

を実行するのに必要な財源に消費税の増税分を充てる、としていたので、そしてそれらの公約を掲げて昨年の総選挙、また9月の総裁選に勝利しているだけに公約実行の為には「避けては通れない」判断であった様だ。

勿論、消費税増税が景気に与える悪影響を最小限にする為の努力は怠ってはいない。


ほぼ1年前、と言うタイミングでの発表は

※と、言う理由らしい。

来年度予算に対策に必要な予算を計上できる、また来年の統一地方選挙、そして最大の山場となるであろう参議院選挙がある。特に参議院選挙の結果、国賊野党に3分の1以上の議席を与える結果になれば憲法改正も雲散霧消となり、安倍首相の求心力の低下は避けられない。並の政治家なら余りのリスクの高さに怖じ気づきそうなものだが、安倍首相にはそのリスクを乗り越える秘策でもあるのではないだろうか?そうでなければこういう決断は出来るものではないだろう。

問題の「増税時における景気対策」では

※それだけでは足りないのでは?

中小の小売店において「キャッシュレスに限り」

「2%分をポイント還元」

で「事実上増税の影響を打ち消す」案や、自動車や住宅などの高額な買い物の場合、「税制での優遇や給付金」などの案が取り沙汰されている。それだけで「十分」と言えるかは疑問があるだけに追加で更なる対策が出るものと思いたいが、理屈がどうあれ、また事情を理解していても消費税の増税を歓迎する国民は少数に留まるであろう。それどころか「反発」も十分に有り得る。国民が「消費税増税」に納得出来るだけの説明や対策が出来るのかどうかは安倍首相自身の政権運営にも影響するだけに慎重かつ丁寧な対応は絶対であろう。

一方、国賊野党の連中は当然の如く反発している。

※その組む相手こそ「消費税10%」の線路を敷いたと理解しているのか?

共産党小池晃はこの様に述べ、

「消費税10%阻止」

野党共闘の柱にする考えを示した。共産党は「10%に増税」どころか「消費税そのもの」に最初から反対なのでその意味では筋は通っている、と言えるが、「野党共闘」と言ってもその「共闘」を想定している立憲民主党や国民民主党、また「無所属の会」が寄せ集まっていた「民主党政権」こそがその方針を打ち出した主役であった事を忘れていないか?例え野党に立場が変わっても、また所属政党が変わろうが、その間議員であり続けている以上、それらを理由に「自分達が成立させた法律に反対」するのは無責任以外の何物でもない。そんな連中と組むのは「無責任の片棒を自ら担ぐ」に等しい愚行だ。それで勝てると思っているなら考えが甘い。


※アンタこそ判っていない。

と、安倍政権の対策を批判しているが、例えばコンビニでの1000円以下の買い物に毎回クレジット決済、と言う人も結構いる。電子マネー決済でも毎回律儀に1000円、2000円のチャージをしてその分買い物、なんて人だってそれなりにいる。不肖筆者がよく買い物に行く某スーパーだって自店でしか使えない電子マネー

「買い物の分だけチャージして使えばポイントの分お得」

なんて謳い文句で強烈にアピールしている。中小の小売店のレジ改修に補助制度を設ける、との事だし、そういうのを日頃見ている不肖筆者からすれば枝野幸男こそ「草の根」を見ていない。そもそも立憲民主党には東日本大震災の際にコンビニを視察し、その時の言動を批判された人物が居るではないか。この者の場合、「暮らしの足元」より「自分の足元」を見た方が絶対に良い。

※野党レベルの批判など安倍首相には「織り込み済み」だろう。

国賊野党共の批判など安倍首相には「織り込み済み」であろう。そして予定されている来年の選挙で勝つ為の「秘策」は発表されていないだけで実際には「ある」のだろう。そうでなければここまでのリスクを背負ってこの決断は出来ない。

上武大学ビジネス情報学部教授の田中秀臣氏によれば、前回5%から8%に消費税を引き上げた際のダメージは回復に3年かかった、と言う。つまり現在漸く前回の引き上げ時に相当する状態になった、と言う意味である。裏を返すと

「前回引き上げ時と同水準の状態」

で、

「前回より上げ幅が小さい」

そして

「前回引き上げ時の教訓が自身にある」

「日本経済はそれに耐えるだけの力がある」

と、見ているから増税が出来るのではないか?と言う判断なのではないか?とも言えそうだ。…個人的な意見としては「増税して欲しくはない」のだが。先ずは安倍首相の対策が出揃うのを見極めたい。そこで初めて

「今回の判断の是非」

が決まるのだから。