問題にする事が問題の安倍発言

※自衛隊は国際法的には軍隊。当然の話。

…やっぱり民主党には期待するべき要素を見出だす事は出来ない様だ。

《民主党の枝野幸男幹事長は２５日の記者会見で、安倍晋三首相が国会で自衛隊を「わが軍」と答弁したことについて「憲法に陸海空軍その他の戦力を持たないと明記されている。説明がつかない」と批判した。「わが国の自衛隊であり、安倍さんのものではない」とも語った。

これに対し、菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で「まったく問題ではない。外国の軍隊との共同訓練の質問があり、その流れの中で言った。すぐに『自衛隊』とも言っている」と反論。「自国の防衛を主たる任務とする組織を軍隊と呼ぶのであれば、自衛隊も軍隊のひとつだ。自衛隊は一般的に国際法上は軍隊に該当する」とも説明した。

首相は２０日の参院予算委員会で、自衛隊と他国の軍隊との共同訓練に関して「わが軍の透明性を上げていくことに大きな成果を上げている」と答弁した。》

※菅官房長官の指摘は正論だ。

http://www.sankei.com/politics/news/150325/plt1503250036-n1.html

菅官房長官の指摘通り自衛隊は国際法的には軍隊である。…と、言うかそうでなければ戦争法規の適用を受けることが出来ない。国際戦争法規の恩恵を受けない武装組織となると、例えばISIL。あんなのと我らが自衛隊を同一視するつもりか？冗談ではない。また憲法が保持を禁じる「陸海空軍その他の戦力」とは他国に侵略戦争等の攻撃を仕掛ける為の戦力を指し、自衛の為のそれは憲法が保持を禁じる「戦力」には該当しない、と言うのが政府の解釈である。憲法9条に関しては「芦田修正」と呼ばれる修正が行われているが、当の本人が示した解釈がそうである。この程度の事で一々騒ぎ立てているのでは「言葉狩り」の謗りは免れない。

※憲法9条に最後まで反対だったのは共産党。これ事実。

日本国内で「自衛隊は軍隊なのか」と言った議論を幾ら行った所で全く意味はないのである。外国から見れば国内の議論とは無関係に軍隊以外の何物でもない。要するにそういう視野で物事を見る事が出来るか否かの問題であり、それは政治家の器の問題ではないのだろうか？だとすれば
枝野に限らず安倍首相の「我が軍」発言を鬼の首を獲ったが如く「失言だ！」と騒ぎ立てている人間も結局は同じ穴の狢でしかない上に、自らの見識矮小を証明しているに等しい。

更に言ってしまえば「自衛隊を軍隊」呼ばわりした政治家は何も安倍首相だけではない。例えば共産党志位和夫ですら自身のTwitterでそう言っている。

※これは問題発言ではないのか？

「自衛隊は軍隊である。」と言うのが問題発言ならばこれはどうなる？共産党なら良くて自民党ならばダメなのか？もしそうだと言うならばそれは差別ではないのか？志位和夫の発言なら許容されて安倍首相が同様の発言なら問題発言になるならその理由と根拠を明確にして貰いたい物だ。尤もかつて国会答弁で自衛隊を「暴力装置」と暴言を吐いた官房長官がいたが、そういう人間がいた政党になどこれが出来よう筈もない。

※こんな暴言を平気で吐く官房長官もいた。

それ以外にも随分前の話だが「侵略の定義は国際法的には決まっていない」と答弁した安倍首相をメディアは批判したが、過去に同様の答弁をしていた村山富市には何も言わない。産経新聞がそれを指摘していたが、これに対する明確な理由と根拠をマスコミから聞いた事がない。

※そういう指摘をする産経新聞は貴重なメディアだ。

…結局は「安倍首相を批判する為」の批判でしかないのであろう。と、言うより最早批判ではなく「ヘイトスピーチそのもの」だ。国会審議は言葉狩りの場ではない。つまらない事で一々騒ぎ立てるのではなく、もっと建設的な議論をしてもらいたいものだ。国会運営の原資は我々国民の血税なのだから。