小物感全開の李在明
誰が言い出したのかは承知していないが、「韓国のトランプ」と呼ばれる城南市長で「ポスト朴槿恵」の大統領選挙に出馬を表明した李在明。旧正月にソウルの日本大使館前の出鱈目慰安婦像詣りを行い
「慰安婦の意向と違って合意された韓日慰安婦合意は最小限の法的要件も備えていないため、必ず撤回し慰安婦の意向が反映された新たな解決策を求めなければならない」
等と述べたと言う。
李在明は現在大統領選挙の候補としては3位に付けているのだと言う。2位の潘基文が支持を落とす中でそれなりの存在感を示しているのは間違いないだろう。だが、
「民間で設置した釜山少女像をめぐり（日本が）外交協議を中断し撤去を要求しているが、これは明確に内政干渉」
等と言っているあたり、どうも
「発言は本音で、国民の支持を得る為に敢えて過激な表現を用いているが、問題の本質を理解していない」
様に思えてならない。
「慰安婦合意は最小限の法的要件も備えていない」
と李在明は言うが、最初から「国家間同士の合意」ではあっても名目上は「条約」でも「協定」でもない。李在明は韓国で弁護士資格を持っているそうなので、自身の得意分野から切り込みたいのだろうが、幾らなんでも「合意」に「条約」や「協定」同様の法的要件を求めるのは無理筋だ。
しかし、日韓の外相が世界中のメディアの前で揃って
「最終的かつ不可逆的な解決」
を宣言し、それが世界中で報道され、更に合意を歓迎する第3国からの公式なコメントまで出ている以上、「言った言わない」の水掛け論には出来ないし、世界がそういう前提でこの「合意」を捉える以上、「条約同然に当事国を拘束する」効果が発生している、と言うだけの話だ。そして既に合意に基づく義務を日本側が全て果たした以上、如何なる理由でも「破棄した韓国に非は発生」する。つまり韓国側が責任を負うことなく合意を破棄する事は既に不可能である。勿論「再交渉」でも話は変わらない。それでも破棄すれば韓国には国際社会から相応の報いを受ける事になるのだろうが、その覚悟を持って発言しているかはかなり怪しい。
また、
「慰安婦の意向と違って」
と言うが、存命している韓国政府公認の自称元慰安婦39人のうち、31人が「和解・癒し財団」からの現金支給を受け入れる意向なのだそうだ。その31人当初から合意を歓迎していたのか、最初は反対していたものの後に合意を受け入れたのかは関係なく、「合意に基づく措置を受け入れる事は合意を認める」と言う意味ではないのか？つまり李在明は合意を受け入れていない8人の自称元慰安婦の代弁をしているに過ぎない。それを「慰安婦の総意」の如く言うのは詭弁でしかない。
また、出鱈目慰安婦像に対する日本政府の抗議や措置を
「内政干渉」
と李在明は言うが、あの醜悪なオブジェの新設は「合意違反」に該当する。「合意違反」の指摘は「内政干渉」には該当しない。また、その設置場所が公館前で結果的に出鱈目慰安婦像の設置が「公館の安寧や尊厳」を侵害する結果を生んでいるのであれば、
「ウィーン条約違反」
と言う「国際法違反」となる。日本政府はそういう立場で対応したが、それは「内政干渉」にはならない事は論を待たない。
李在明は韓国で弁護士資格を持っている、と先述したが、それにも関わらずどういう訳か日本の対抗措置に対して韓国側が日本公館前に出鱈目慰安婦像を設置する行為が「どうしてウィーン条約の規定に抵触しないのか」を論じる姿を見ていない。これは李在明に限らず、同じく法律家出身の文在寅も、また国連事務総長や韓国外相の経験がある潘基文も同様だ。つまり、連中から見ても実際はあの出鱈目慰安婦像を日本公館前に設置するのは国際法上問題である事を理解はしているのだろうが、「国民情緒法」を優先させて正論を言えない、と言う事らしい。
そんな程度の器しかないのに「一国の大統領になろう」なんて「身の程知らず」でしかない。それ以前に李在明の「過激な表現」は「反日」「朴槿恵批判」に関連したものばかり。引き合いにされたトランプは彼なりにアメリカ、と言う国に対する愛着を持っているが、李在明が「韓国と言う国をどうするのか」は「反日、反米、従北」と言う姿勢を見れば明らかである。トランプ呼ばわりはトランプに失礼だ。勿論こんなのに一国の大統領など務まる筈もなく、なった所で「鵜の真似をする烏が水に溺れて死ぬ」結果になるであろう。所詮は「小物」でしかない。
