民進党崩壊の序曲
※懸念は現実になる。
民進党では「離党予備軍」と呼ばれる議員が複数いる事は先週から囁かれていた。それが
「現実のもの」
となるのは不可避な情勢の様だ。
※今回離党の方針が明らかになった5名。
産経新聞が報じたところによれば、笠浩史、後藤祐一、鈴木義弘、岸本周平、福島伸享の5名が週明け早々にも民進党を離党するのだと言う。中でも笠浩史、後藤祐一、鈴木義弘の3名は既にに離党した細野豪志が率いていた民進党内派閥「自誓会」のメンバーだ。細野豪志が離党した後も連絡を取り合い、民進党が「解党的出直し」が出来るか否か「見極めていた」のだと言う。細野豪志が離党する際には「単独離党」との見方もあったが、同調者はいた、と言う事なのだろう。
民進党代表選挙では「白票」が8票出た。上記5名全員が白票を投じた、としても、後3名は確実に「離党予備軍」メンバーが存在する事になる。それが誰なのか?は本人の行動で判ると思われるが、この様な動きに前原誠司はどう対応するのか?と言うのは「今後の民進党」を考える上で「一つの焦点」に成り得るだろう。
「離党者の選挙区には女性を中心とした対抗馬を徹底的に立てる」
優柔不断、と揶揄される事もある前原誠司だが、この件については簡単に答えを出している。
「離党者のところにもあまねく候補者を立てる。そうでないと党員らに顔向けできない」
記者団にもこう明言している事からもその方針は間違いないだろう。それは結構な話だが、元を質せば
「前原誠司自身の『優柔不断』」
が原因ではないのか?共産党との連携の是非についても代表選挙の時点では「見直し」を主張していた。しかし、代表に就任したにも関わらず就任後は発言が曖昧になり、
「代表は独裁者でない」
「地域の事情は考慮する」
等と早くもブレ出している。
※そう思っている限り民進党に浮上の目はない。
前原誠司は「民進党のルールに従って正当に選出された党代表」である。「共産党との連携」維持を主張する対抗馬の枝野幸男が予想以上に得票を伸ばした、と言う事情はあるにせよ、そちらへの配慮を重視し過ぎて選挙戦時に自身が主張した政策を実践出来ずして「どうリーダーシップを執る」と言うのだろうか?そういう
「試合に勝って勝負に負ける」
トップしか居ないから民進党の主張は何時まで経っても「玉虫色」の域を出ないのである。勿論「リーダーシップ」と「強権的」「独裁」はまるで意味が違うのだが…
また、「多数決の結果に従う」事は民主主義の基本であるが、「多数決」が必ずしも「少数意見の圧殺」を意味する訳ではなかろう。「少数意見派」が自分達の主張をどれだけ「多数意見に反映させるか?」「何処が『落とし所』になる」かはそれこそ「話し合って」決めるべき事だが、民進党の場合、
「100か0か?」
のである。行うべきはそういう体質の改善か、それが出来ないなら「分党してでも」党の方向性を「保守なのかリベラルなのか」明確にする事である。そうならない限り誰が代表であっても国民が民進党を見直す事はない。
※国民は民進党をそう「突き放している」。
そんな中で「離党者に『刺客』を立てても」、「民進党vs元民進」の「野党内ゲバ」以上にはならない。野党候補の票が割れるその結果を一番喜ぶのは言うまでもなく自民党だが、それを理解しているのだろうか?例えば郵政選挙の際、小泉純一郎が行った場合は是非はさておき「国政上の争点が明確」であった。「一政党の内ゲバ」とは「似て非なる」もので、前原誠司の場合は「鵜の真似をする烏」にしかならないであろう。そんな所にも「前原誠司の限界」が垣間見得る様な気がするのである。
※そんな代表を選んだ自分達に責任があるのだが…