立憲民主党に未来はあるのか?



産経・FNN合同世論調査における政党支持の分析が実に興味深い。


自民党立憲民主党の支持率について、10~20代の若年層と60歳以上の高齢者層で比較すると自民党の支持はどちらも安定傾向が見受けられるが、立憲民主党については高齢層には一定の支持層が出来上がっているものの、若年層からは完全にそっぽを向かれているのだ。

立憲民主党の支持率は産経・FNN合同調査では結党当時は3.6%だったが、総選挙の結果を受けてか昨年末には13%の支持率だったと言う。しかし直近の4月度調査では6.5%にまで落ち込み、特に若年層男性の支持率は僅か1.4%だと言うから民進党希望の党と同レベルでしかない。と、言うか

立憲民主党は若年男性から完全に見棄てられている」

と言っても過言ではなかろう。若年層では民進党0%、希望の党2.9%だと言うからそれよりはマシかも知れないが、立憲民主党が如何に以前の民進党や分裂した民進系政党との差別化を図った所で若年層、特に男性からは

「何を言ってもやっても所詮は民進系」

としか見られていないのだろう。だが、ところが安倍首相の政策、と言うのはセクハラ議員の初鹿明博青山雅幸、不倫の山尾志桜里、また蓮舫の存在など、立憲民主党は「女性の敵」ばかりなのだが、どういう訳か若年層の立憲民主支持は女性が多い様なのである。立憲民主の支持層からは

「そんなのレッテルだ」

と、反論されそうだが、それが「単なるレッテル」であってもその評価を覆すのは並大抵の努力では覚束無い。と、言うか既に「限りなく不可能」に近いと言える。

原因として考えられるのは先ずは国会対応であろう。自分達の思い通りにならないから審議拒否、審議に出ていても対案は出せない、責任転嫁、ブーメラン、政局優先、平気で嘘を吐く、批判はダブルスタンダードで反対の為の反対は日常茶飯事、とその愚劣さは止まる所を知らない。その上面子は「史上最低」の菅内閣そのもの、民主党政権の時の反省もなければ成長もない。それで政策に期待を持て、と言う方が無理な相談だ。もっと言ってしまえば存在意義は「反安倍」だけ。だから支持層のメインはネットより新聞、TVの影響を受けやすい高齢層になるのだろう。野党が国会に提出された法案に「是々非々」で臨むのは恥ずかしい事ではない、と言うか寧ろ当然の事なのだが、メディアが記事にしない法案や常識的に反対の余地がない法案は兎も角、政府与党にとっての「重要法案」「目玉法案」には「反対」以外に選択肢はない。


ところが安倍首相の政策は実は「リベラル寄り」なので、反対、となると立ち位置が窮屈になる。間違っても安倍首相より右には立てないので左へと流れるしかなくなる。戦う前に勝負は既に吐いているのだ。

若年層はそれを理解しているからこそ立憲民主党になど見向きもしないのだろう。長いスパンで見れば立憲民主党に将来性はない。今は兎も角、20年もすれば解散寸前の泡沫政党になっているに違いない。そうならないためにも立憲民主党は大胆な自身の変革をしなければならない。それに求められる答えは

「今までの自分達の言動を全否定して生まれ変わる」

位やらないと現在若年層の世代から支持を獲ることは困難である。果たして枝野幸男はそこまで出来るか?先を見据えた本人の器量が既に問われている。