世にも奇妙な離党劇


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※世にも奇妙な離党劇

立憲民主党の記念すべき「初の離党者」は実に奇妙な理由であった。


立憲民主党初の離党者は日吉雄太衆議院比例東海ブロック選出の議員である。過去には

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小沢一郎シンパなのは判った。

と、小沢一郎率いる「生活の党」から出馬し、落選したものの

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※比例復活の分際で政党移籍とは如何に?

昨年の総選挙で立憲民主党から出馬、比例復活で当選、と言う経歴を持つ議員だ。そして立憲民主党では3月19日に静岡県連代表の役目を担っている。

比例復活の議員のクセに政党移籍を目論むとはそれだけで問題がある、と言えるので立憲民主党としてもすぐには離党届を受理しなかったのだろう。ところが日吉雄太の場合、離党の理由が常識を逸脱していて

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と、玉城デニー沖縄県知事選挙に出馬して自動失職したので自由党衆議院議員小沢一郎一人になり、自由党は「会派として消滅」する事になる。それを防ぐ為、だと言うのだ。この者は比例の議席の意味を何と心得ているのだろうか?

比例の議席は議員の物ではなく、「党の物」だ。従って比例で議員になった場合、

「離党=議員辞職

が筋であろう。と、言うか国会法109条の2で比例選出議員の政党移籍は原則禁止されている。

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ところがこの規定には「抜け道」があり、移籍禁止なのは「当人が選挙で競合した政党・政治団体」が対象だ。だからこの地区で競合しなかった自由党への移籍は立憲民主党がどう思おうが「合法的に」出来てしまうのである。コレは「法の欠陥」だ。

だが、日吉雄太がそうやって自由党への移籍を果たした所で小沢一郎と二人ならば「会派として最低限の」存在でしかない。日吉雄太は「野党共闘を進める為」と、主張するが、国会での質問時間の割り当ても「会派」の人数がベースになる。だから日吉雄太立憲民主党を離党して自由党へ行くより立憲民主党小沢一郎で「共同会派」を結成した方が有利なのだがそれを「不可」と言うなら連中の言う「野党共闘」などまやかし物でしかないだろう。

そういう意味では日吉雄太が例え立憲民主党と円満に話を付けたとしても殆ど意味はないのである。それどころか寧ろ逆効果であろう。それが判らない器量では政権など担えない。それだけの事である。