暴力事件について説明責任を果たさない立憲民主党
※いやいや、それは「月と鼈」と申す。
日頃愛読している新聞でも一見して自分が認識しているその新聞の論調とは異なる「おや?」と違和感を感じる記事に出会う事はままあるだろう。不肖筆者にとってはこの記事がそうだった。
「法を逸脱せず、人情味溢れる裁き」
と言った具合の「いい意味」で使われる事が多いだろう。日頃立憲民主党や枝野幸男には批判的な夕刊フジが「大岡裁き」なんて表現を立憲民主党関連の記事に用いていたので妙に目に止まってしまったが、調べてみるととてもじゃないが「大岡裁き」だなんて言えない代物だった。それを「フェイクニュース」とするかどうかは微妙な所ではあるが…
※相変わらず説明はナシ。
夕刊フジは選挙戦への影響に配慮したのか、実名や場所を伏せて記事にしているが、当の立憲民主党が明らかにしているのだから、今更伏せても意味はない。しかし、その理由や経緯には立憲民主党は触れていない。が、当事者の片方がTwitterで事情を説明していた。
立憲民主党から公認を取り消されたかどた直人市川市議候補によるとかどた直人、吉野明広両市川市議候補は立憲民主党から千葉県議会選挙に出馬した候補の応援をしていた。その際に年上のかどた直人に対する吉野明広の態度をかどた直人の長女が問題視し、咎め立てた所口論となり、衆人環視の中で
「立憲民主党候補者VS別候補の運動員」
で暴力の応酬となり、警察が出動する騒ぎになった、と言うのだ。流石立憲民主党、候補者の質の悪さは「折り紙付き」である。
事態を受けて立憲民主党としては
「両者公認取り消し」
と処分を決定したのだが、それは「大岡裁き」でも何でもない単なる
「喧嘩両成敗」
でしかない。
この「立憲民主党同士討ちバトル」は吉野明広と父であるかどた直人の後ろに隠れた長女との「蹴りの応酬」と言う展開になったそうだが、その通りなら事の理非に関わらず女性相手に公然と暴力行為に出た吉野明広はその時点で「議員不適格」と断じて差し支えないだろう。一方のかどた直人は?と言うと少なくとも「暴力行為」に加担していない事は間違いないのだろうが、本人の弁を見る限り
「眼前で繰り広げられているバトルを積極的に止めようとしなかった」
と判断される様な動きしかしていなかった模様だ。その点を咎められ、「公認取り消し」となった模様だが、かどた直人のツイートを見る限り、
「本人はこの処分に納得していない」
のは明白であろう。
だが、「簡単に事は収まらない」模様だ。
かどた直人のツイートに寄せられたリプライにこんな指摘があった。
「先に手を出したのはかどた直人の娘の方だった」
と言う目撃者がいた、と言うのだ。ツイートを見る限り「伝聞」なので真偽は不明だが、その通りであれば理由や事情がどうであれ、当然「先に暴力行為に出た」かどた直人の長女の方が悪い、と言う判断にもなる。そしてそれを積極的に止めよう、と言う言動を見せなかったのであれば
「立憲民主党のイメージを悪化させる」
結局「必然的な」結果でしかなく、「大岡裁き」に見られる様な「人情味溢れる」措置など微塵もない。と、言うか立憲民主党でない他の政党でもこんな事件を起こしてくれた日には同様の処分となるだろう。立憲民主党の対応が「特別」だなんて到底思えない。寧ろこういう処分が出来ない時点で「政党として失格」である。
※立憲民主党にその精神はない。
そして立憲民主党お約束の「説明責任を果たさない」姿勢は健在である。経緯や事情はマスコミの報道や当事者から断片的に出ているだけに過ぎず、それらを繋ぎ合わせて全体像が朧気に見えてくる、と言う程度だ。立憲民主党に限らず、不祥事を未然に100%防ぐ事はまず不可能だが、起きてしまった以上、事情や経緯、そしてどの様に対応したのかなど、キチンと説明するのも公党としての責任である。だが、立憲民主党はそれをしない。「衆人環視の中での暴力行為の応酬」と言う政治家を志す者として決して「あってはならない」事が発生したにも関わらず、だ。
その意味では立憲民主党の対応は却って国民の信頼を失う悪手である。不肖筆者は立憲民主党など政界に必要ない、と思っているクチなので立憲民主党が国民の信頼を失う事は「歓迎すべき事態」だが、そういう所をどうにかしないと自民党には絶対に勝てない。その意味を果たして理解しているのか?只でさえ立憲民主党の公認候補者の人選には世間から白眼視されている。立憲民主党の「人を見る目」また「それを持った人物の育成」と言う事が世間から問われている事は間違いない。